こんにちは。シナプスたけだです。
適応障害を抱えながら、労働、節約、投資でFIREを目指しています。
FIRE達成は大事な目標ですが、達成後の生活について考えておくことも大事です。
その中でも最も重要なことは、住居に関する問題ではないでしょうか。
住居費は固定費の中でも金額が大きく、支出の中に占める割合は小さくありません。
支出を抑えるためには住居費の低い田舎に住むのが合理的かもしれません。
しかし、FIRE後に漠然と田舎に住むことを考えていると、思わぬデメリットに遭う可能性も高いです。
以下に田舎に住むことのメリット、デメリットを考察します。
田舎に住むことのメリット
田舎に移住することのメリットは大きく分けて3つあります。
・住居費が安いこと
・住居スペースのゆとりを確保しやすいこと
・混雑が少ないこと
住居費が安いこと
住居費が安いことは田舎に住むことの最大のメリットと言えます。
例えば、都心部の住居費は一人暮らし用の住居でも平均10万円くらいですが、首都圏を少し離れて北関東(群馬、茨城、栃木など)で探せば3~5万円台で一人用住居を簡単に探すことができます。
さらに都市部から遠くなれば1~2万円台でも住居を探すことも可能です。
住居費を1~2万円台に抑えることができれば、FIRE達成のハードルは大きく低下します。
住居スペースのゆとりを確保しやすいこと
田舎暮らしの二つ目の大きなメリットは住居スペースを確保しやすいことです。
都心部で10万円程度の家賃では狭小ワンルーム程度がせいぜいですが、田舎であれば5万円で3LDKに住むことも可能です。
FIRE後に趣味を充実させたり、持ち物が多い人には住居スペースのゆとりは大きなメリットになるでしょう。
また、駐輪場、駐車場も無料で利用できたり、広いベランダや庭付き物件を探すこともできます。
FIRE後も車を持ちたい人や家庭菜園で自給自足をしたい人などにも、田舎暮らしは大きなメリットになります。
混雑が少ないこと
3つ目のメリットは人の混雑が少ないことです。
都心部や郊外では平日の朝晩にたくさんの人が移動するため、必ず交通機関が混雑します。
また、休日は終日、人出が多くてどこも混雑し、何をするにも待ち時間が長くなります。
都内の日常の生活は常に人混みに晒されることを覚悟する必要があります。
この点、田舎暮らしであれば、都心部ほどの混雑はありません。
待ち時間や人混みのストレスは都市部と比べて圧倒的に少なくなります。
田舎に住むことのデメリット
一方、田舎暮らしにはいろいろなデメリットがあります。
具体的なデメリットは地域によって様々ですが、特に注意したいのは次の3つです。
・集落特有のローカルルール
・強制的な「人付き合い」「助け合い」
・シンプルに不便
集落特有のローカルルールに従うことを求められる
田舎には地域や集落ごとにローカルルールがあり、移住者もそのルールに従うことが求められます。
そのローカルルールが、例えば生活ごみや上下水道の維持など、集落存続のために合理的なものであれば、素直に従うべきだと思います。
ただ、中には単に古い因習を残しているだけで、必要性に疑問を抱くものが少なくありません。
近頃ではこうした集落のローカルルールを明文化した「集落の教科書」という取り組みがあり、国土交通省や地方自治体がこの取り組みの採用を推奨しています。
○「集落の教科書」とは、区費の金額、役員の決め方、葬儀の慣習、草刈りや水路掃除などの共同作業、あいさつの仕方など、集落等によって異なる様々なルールをとりまとめた地域の取り扱い説明書です。
国土交通省WEBサイトから引用
○ 地域の生活では、皆が協力しながら地域を支えていくことが期待されます。二地域居住者や移住者が安心して生活するためには、事前に地域のルールを学んでおくことがとても大切です。
○ 一方、どんな慣習やルールがあるのかを伝えるためには、自治体や自治会、地域住民が協力してルールを把握・整理しておくことや、時にはルールを見つめ直すことが必要な場合もあります。
○ 不在になることが多くなる二地域居住者の受け入れには、地域の理解や協力がより必要となります。来られる方々とのミスマッチを防ぎ、末永く暮らしていただくための大切なツールとして「集落の教科書」をご活用ください。
移住者とのミスマッチを解消する、というコンセプトはよいと思うのですが、第三者から見て違和感のあるルールまで明文化するのは個人的にはどうかと思います。
国や自治体が推奨しているだけに、明文化することで変なルールまで”お墨付き”の公式ルール化してしまうからです。
”教科書”という名前も良くないと思います・・・
田舎に移住する際には、”地方の教科書”が作られていないかよく調べてみて、教科書がある場合は隅々までよく読むことが推奨されます。
明らかに田舎なのに地方の教科書が作られていない場合は、それはそれで要注意です。
その集落には、住民の意見が一つにまとめられないような、拗れた要因がその地域にあるのかもしれません。
強制的な「人付き合い」「助け合い」がある
これもローカルルールに含まれるかもしれませんが、田舎では住民同士の相互扶助が前提として地域生活が成り立っているため、どうしても人付き合いと助け合いが避けられません。
これには良い面もありますが、FIRE達成者がこうした田舎の人付き合いで好意的に受け入れられるかはかなり疑問のある所だと思います。
FIREしたと言っても、単なる無職や変わり者として村八分にされる可能性もあり得ます。
なお、村八分でも”葬式”と”火事”は例外と言われています。
火事は昨今ではあまりない気がしますが、葬儀はいまでも強制的なルールが残っていることがあるので、注意が必要です。
私が調べた限りでは、”区民の出棺には区民全員が立ち会う”というよくわからないルールが残っている集落がありました。
普段は無視されているのに葬儀の時だけ駆り出されるなんて気分のいいものではありません。
よく調べて十分に気を付けましょう。
シンプルに不便
三つ目の注意点はシンプルに不便なことです。
まず車がないと生活が困難な地域が多いです。
せっかく住居費が抑えられても車の維持費が掛かってしまってはFIRE達成のハードルが上がってしまいます。
車が好きな人が持つのはいいと思いますが、好きでもないのに車が必要な生活をするのは極力避けるべきです。
また、公共施設や娯楽施設が少ないことも注意が必要です。
例えば、気晴らしに外食したり、図書館で本を借りたりすることが大きな手間になってしまうことが考えられます。
FIREしてせっかく自由に時間を使えるようになったとしても、気軽に出かけられる場所がない地域に住むと流石に飽きると思います。
FIRE後はどこに住むべきか
結局のところ、FIRE後にどこに住むのが良いかは、FIRE後に何をしたいかによって異なるため、人それぞれです。
ただ、FIREにおいて重要な生活固定費を下げることと生活の利便性の両立を考えるなら、不便な田舎に住むのは慎重に考えた方が良いです。
FIREしたら農業で自給自足に挑戦したいとか、古民家を自分でリフォームして住んでみたいとか
田舎でしかできないことに憧れがあるなら良いと思いますが、そうでなければ、ほどほどの都会郊外に住むのが合理的です。
例えば、各地方の県庁所在地から電車で30分~1時間くらいの範囲であれば、住居費もそれほど掛からず、あまり不便せずに暮らすことができます。
いずれにしてもただ住居費が安いからという理由で田舎暮らしをするのは後悔する可能性が高いため、注意が必要です。
もし田舎に住みたいと思っても、実際に住む前によく下調べをしたり、自分がFIRE後に何をしたいのか、何を大事にしたいのかをよく考えておきましょう。
ちなみに私の場合、どんなに生活費が下がったとしても田舎に住む予定はありません。
FIRE達成者が閉鎖的な田舎で受け入れられるとは到底思えません。
周りの理解が得られないと暮らしにくい場所でFIRE後の生活をするのは、リスクが高いと思います。
FIREするのは自分の自由意志のみで決断することであり、何があってもすべては自己責任だと思います。
少なくとも若いうちは、何があっても人に頼らず対処する心構えでいたいものです。
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